冥界のエトランゼ
「盗み聴きがお趣味なのかしら?」
「こら瑠奈、失礼な事を言うな」
空野さんは叱られた子供のように頬をプクッと膨らませた
「忘れ物をして…。ごめんなさい、盗み聴きするつもりじゃ…」
「いや、聞かれていたのが美柚で良かった。他の人間じゃなくて…」
陽向の言葉に空野さんは首を傾げた
「ずっと思っていたのですが、この小娘はどうしてこんなに冥界の事情を…」
そうだよね、普通の人間である私が知っているのはおかしい