恋 の 欠 片

一瞬の風と二瞬の衝撃


黒雲はなくなり、辺りは明るくなった。

今日は午後から雨と言うから傘を持ってきたのにあまり意味がなかった。


今日は文化祭の前日。


今日と明日と明後日はイヤでも笑ってすごそう。


あの事は忘れて。



「ひなたあーっ」

由菜だ。

「ん?」

笑いながら振り返った。

「みいちゃんたちが合わせるって言うから視聴覚室来てだってー」

「分かったー」

私は文化祭でダンス部と一緒に踊る予定。

だから放課後はダンスの練習もしていたの。

ここから視聴覚室までは大きい階段を通らなければいけない。

けど、裏階段を使えば早く着ける。

私は裏階段を行くことにした。




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