恋 の 欠 片
春風
げた箱は一年生だけでぎゅうぎゅうだった。
入るの大変だな。
そうだっ!良い事思いついた!
蟹歩きでげた箱まで行っちゃおう。
「ふぅ~」
と一息吐いてからいざ出発☆
私は横向きになってげた箱目指して歩いた。
なんと!見事にちゃんとげた箱に着くことができました!
そして傷一つなく1年2組の教室に着きましたとさ。
教室の中に入り、自分の席に着いてのんびりしていると後ろから肩を叩かれた。
振り向くと肩くらいまでの金髪を後ろでポニーテールしている女の子がニコニコして話しかけてきた。
「ねえねえ、あたしとキーホルダー一緒じゃない!?」
と言って私のスクバに付いてるうさぎを指さした。
このうさぎ、超レアなんだよね。
持ってる人なんていないと思ってたのにびっくり。
「本当だあー!これ超レアだよねえ」
「うん!あたし、井上由菜。由菜って呼んでね☆」
くっ、由菜ちゃんよ。笑顔が眩しいぜっ。
「私は花沢ひなた。名前は華やかだけど見ての通り地味子でーす」と言っておちゃらけてみた。