ようこそ片思い恋愛相談所へ!
「確かに今はオレのものじゃない。ただ、これからオレは叶に自分の気持ちを伝えてこようと思う。そして叶をオレのものにする」

「なるほど、いいでしょう。但し、それではフェアではありませんね。私も彼女に気持ちを伝えるべきだと思いませんか?」

何も言い返せないオレにゆっくりと追い討ちをかけてくる

「恐らく、今の彼女は先生と私の間で揺れ動いていると思います。当然、私にもチャンスはある」

「どうしたいんだよ」

ついイライラした口調になる

「まぁ、私は少なくとも先生よりは大人でしかも恋愛経験もまともだと思います」

確かに

「ではこうしましょう。正式に近々公表しますが

うちの出版社主催で恋愛小説を対象にかなり大きな規模で募集をかけようという話があります

先生、それに本名で応募してみませんか?

もちろん神戸美月であることは伏せてもらいます

見事、先生の作品が大賞を獲ったら私は叶さんから身を引きましょう

但し、選考からもれた場合は先生に叶さんの事をあきらめてもらいます」

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