ようこそ片思い恋愛相談所へ!
「一応、オレの顔なんだしオレの納得いくように撮るわ」

といって瑞希さん自らが写真を撮ることになった

私をお気に入りの椅子に座らせ

カメラを持った瑞希さんが私の左手側にスタンバイする

「アンタさ、もうちょいリラックスしなよ」

ファインダー越しに瑞希さんが言う

「む、無理です。昔から写真とか苦手で…」

はぁと瑞希さんはため息をつくと

「じゃあさ、アンタ好きなヤツとかいねーの?」

「す、好きな人ですか?」

今、すぐ隣にいます

何て言える訳もなく

「いるような、いないような…」

「何それ。まぁいいや。とにかく、じっと目を閉じてその好きなヤツの事考えてみ」

言われたまま目を閉じる
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