you know,I love you
あまりの申し訳なさにしゅんと首をうなだれると、その上にぽんと大きな手のひらが降ってきた。
「ちゃんと飼い主のところに帰さないとな」
そう言って、彼は指先で車のキーを揺らす。
「い、犬じゃないもん」
飼い主とは誰のことを言っているのだろう。
その言葉が妙にひっかかる。
もう少し一緒にいたい。
素直にそう感じるこの心は何を意味しているのだろう。
彼の大きな背中を追いかけながら
あたしは地下駐車場へと歩いていった。