you know,I love you
「ふ、二日酔いで死んでたんだよ」


「メールしても返事ないから心配してたんだぞ」

そう言いながらあたしの頭をなでるその手は

やっぱりカオルさんのそれとは違った。




パシン



乾いた音が響いて、あたしは自分が何をしたのか

よくわからなかった。





アツシもるみもあたしを見ている。


並んでいるほかの学生もみんながあたしを振り返る。



「や、やだなー、ただの二日酔いだって。いつものことだろ」

そう言いながら、アツシのことを直視できなかった。












今のままの奈緒が好きだから









忘れていた言葉が蘇る。


あたしはそのまま授業には出ずに公園を走り抜け

無意識にある場所へと向かっていた。
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