you know,I love you
ほ、本当にいいのかなぁ・・・


あたしは大きなドラムバックを背中にしょったまま

オーナーさんからもらったメモを片手にドアの前に立っていた。





で、でも、心配だし!!



あたしはぎゅっとそのメモを握りしめ、インターホンを押した。






ピンポーン


妙に間延びしたような呼び出し音がせみの合唱の合間に聞こえる。

呼び出し音が鳴り終わるまでが妙に長い時間に感じられた。


『・・・開いてる』


インターホン越しに低い声が短く答える。




「あ、うん」


良かった・・・

追い返されなくて。


あたしは少しだけ重いドアをゆっくりと開けた。
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