you know,I love you
恐る恐るドアの中に足を踏み入れると

いきなり腕を引っ張られた。


「いたっ」


肩にひっかけていたドラムバックは足元に落ちる。






何?

何が起きた?





わけがわからず、瞬きを繰り返していると

そのまま身体は宙を舞い、どこかに放り投げられた。





「わっ」



痛い!!と思って目をぎゅっとつぶって覚悟したけど

全然痛くない。





「福田さんに買われたのか?」




へ?



その台詞の意味がわからず、ようやく目を開ける。




と、あたしの上にはカオルさんが覆い被さっていて

周りの景色からそこがベットの上だってことがわかった。






「おい、答えろ」




昨日とは打って変わって、その低い静かな声は

本当に怒っているようだった。
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