you know,I love you
カウンターの中に立っているマスターとやらは

どうやらかなり背が高いっぽかった。

注文をとったウェイターがカウンターごしに注文を告げるときに

その身長差が結構あったからだ。



「な?マスターかっけーだろ」



あたしがぼんやりそっちを見ていたのに気づいたヒロが言う。


「うーん、まぁ、普通?」


だって、男の顔なんて興味ないし。


「んだよ、奈緒は本当、異性には興味ねーのな」

なんだか残念そうに言うヒロにアツシが口を挟む。

「それが奈緒のいいところだろ」

なっ、と笑いながら、アツシがまたあたしの頭を撫でた。

「けどさー、そのままだと一生処女だぜ?」


そんなことどうだっていい。

胸なんか育たなくってもいい。

バスケするとき邪魔そうだし

男のやらしい視線なんか気持ち悪いし。
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