ふたり。
私たちは結局最後まで逝ってしまった。
陸はさっきまでが嘘だったかのように優しく私を抱いた。
「陸はいい男だね」
裸で床に寝そべっている陸のおなかに足を置いた。
「お前の脚は罪だな」
陸はそういって立ち上がるとキッチンに消えていった。
順番を間違えた。
私は陸ときちんと出会いたかった。
きっと陸に恋をした。
私は脱ぎすてたスカートのポケットから煙草をだした。
「ライターないの?」
陸は俺のポッケ、とどこかから答えてくれた。
陸のスーツのポケットに手を入れてライターを探す。
陸はジッポを使っていた。
ジッポを借りて煙草に火をつけた。
ジッポを裏返すと、一枚プリクラが貼ってあった。