ふたり。


もしかしてなんて期待するんじゃなかった。

きっとあの可愛い彼女へのプレゼントだろうな。
陸に思ってもらえるなんて羨ましいよ。

私は車を降りて陸に抱き着いた。

「遅いよ」

陸は何も言わずに私の頭を撫でた。


陸から離れて助手席に乗り込む。

「お前、寒かったろ?ごめんな」
陸は自分が来ていた革ジャンを私にかけてくれた。

「家に着いたら暖めてよ」

私は陸の手を握った。
陸の手はいつもの倍暖かかった。

「いっぱい可愛がってやる」

陸が握りしめた私の手にキスをした。
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