ふたり。


「凛。俺に惚れるなよ」

陸が私を強く抱きしめた。

私は腕を陸の首に回した。
そして陸の耳元で囁いた。

「心配しなくても惚れないよ」

自分で言ったのになんだか空しくなって涙が出てきた。
それを隠すように私は陸にキスをした。

陸は私を床に押し倒した。
そしてそのまま上にまたがると私の涙を拭いた。

「なんで泣いてるの?そんなに寒かった?」

私は陸を押しのけてソファーに座った。
「違うよ。そんなのどぉって事なかった」

私は陸の煙草を箱から出すとジッポで火をつけた。
陸の目が悲しそうに笑っている。


「俺たちってどんな関係?凛にとって俺は?」

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