ふたり。
私は小さな箱を開けた。
中にはピンクのダイヤが付いたシルバーリングが入っていた。
陸は箱からリングを取り出すと私の左薬指につけてくれた。
「俺は、凛が好きだ」
陸の瞳があまりにも真っ直ぐすぎて目を逸らすことが出来なかった。
「私も陸が好き」
私の顔から自然と笑みがこぼれた。
陸も笑いながらボロボロ涙ながした。
私はそんな陸を見ながら笑った。
やっと陸の前に立てた。
今やっと私の前に本物の陸がいる。
まるで夢を見ている気分だった。
もし、これが夢でもいい。
今ここに陸がいる事が嬉しい。
私は陸の涙を拭った。
「カッコいい男が台無し」