ボクノキモチ
想い



ー中学2年、僕には好きな人がいた。











初めて隣の席になった。




クラスの女子の中でも目立つ方ではなかった。




僕も彼女も積極的な方ではなかったから、
それまで話したこともなかった。





ある日の授業中、
彼女は初めて僕に声を掛けてきた。





「柏木くん、教科書見せてくれない?」







机をくっつけると、
制服のズボンとスカートが触れる感覚がした。





慌てて、開けていた足を机の間に収めた。






彼女は気にしていないようだった。
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