エスパー探偵
一通り俺が話終えると、立花は大きなため息をついた。

「相変わらずですね。
痛い所を的確に突いてくる」

それが探偵の仕事だと言うと、立花は乾いた笑いでそうですねと言葉を濁した。

「じゃぁ、答えますか。
何故、先輩に頼んだかでしたね。
先輩に聞きますが、警察と探偵、どちらが自由に動けると思います?」

「それは探偵に決まってるだろう?
俺が探偵をしてるのも、それが理由だ」

「だったら僕のいいたいことはわかりますよね?
警察のお偉いさんは、犯罪者にいいようにされるのを、一般人やマスコミにばれるのが、よろしくないんでしょう。
大げさに動けないと同時に、公開捜査にも踏み出せない。
だから僕たちも思うように動けない。
極めつけは、決定的な証拠が挙がらない。
そんなときに、先輩の事を思い出したんです」
< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop