光の翼【編集中】

「…なんで今まで言ってくれへんかったん?」

「だって、恥ずかしいやんか。」

「恥ずかしくないよ。…めっちゃ嬉しかった。」

「…うん。」


恥ずかしそうに、私から視線をそらす颯太の耳が赤い。

そのままこっちを見ずに、まっすぐ歩き出す。


「颯太、待ってよ!!」

「散歩、終わり。」


それだけ言って無言のまま歩き続ける。


だけど、分かってる。

隠したその顔全体が赤くなっていること。


いつもは私の夢の話を聞いてくれている颯太が、珍しく自分の夢の話になって照れていること。

だけど。

その目はまっすぐに夢に向かっていること。



『競争だよ!!どっちが先に夢を叶えるか。』



颯太は私の一番のライバルで、仲間だから。

< 35 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop