光の翼【編集中】
「はい、半分。」
「さんきゅ。」
半分に割ったソーダアイスの片方を、窓越しに颯太に渡す。
開け放った窓から、夏の暑い風が頬をかすめる。
「今日ね、初めて演出部の先輩に褒められた!!」
溶けないようにアイスを口に含みながら、今日の稽古での事を颯太に話す。
「よかったやん。光梨が頑張ってること、ちゃんと伝わってるんやな。」
「うん。ほんとに嬉しかった。」
「そっか。」
「まだまだ完璧じゃないけど、ここまでやってきたことは間違ってなかったんやなぁって。」
「うん。」
「『期待してる』って言われて、ますます頑張らなきゃ、って思った。」
「そやな。」
口の中でシュワシュワ弾けるアイスのソーダが、心の中にも広がって。
じんわりと甘く、嬉しさがまた、こみ上げてくる。