隣の山田君
先生は山田君の椅子を教室の後ろに運びそのまま座った。

後ろから見張られてる感じが

私達に圧迫感を与えた―


正直、山田君の事はよく知らない…。

ただ席が隣ってだけで、

一緒に帰ったことすらない。

私は筆が進まなかった。

周りをチラチラ見渡しても

エンピツが進んでる人なんていなかった。


山田君―

大人しくて優しかったのに、

なんで死んじゃったのかな…。

なんだか急に悲しい感情が込み上げてきて

私は泣きそうになった。

教室で泣いたら馬鹿にされる気がして―

必死に堪えた。

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