隣の山田君
寺崎は語りだした―


「山田がおとなしいことをいい事に、

 ちょっとからかったりしてました。

 カバンを持ってもらったり、

 掃除当番を全部任せたり―

 でも、山田は嫌な顔一つせず

 笑ってました…。

 だから僕達も―

 すみませんでした。

 まさか、自殺するなんて、

 思ってなかったから…。

 俺達、刑務所ですかねぇ…

 先生―

 助けてください…」

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