涙空



また、後悔が私を飲み込んだ。ああ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。

泣きたくなる。なんでだろう。爆発してしまいそうになる。

感情を、抑えることが出来ない。




「私は弱いよ、それくらいわかってる…!」

「じゃあなんで頼らないのよ!」

「…っ、」




怜香が、声を荒げた。
びくり、肩が上下する。

鐘はもうとっくに鳴ったけど、そんなこと気にしてる暇はなかった。

怜香は、ただただ苦々しそうに顔を歪めて、私を見つめていた。


―――ああ、胸が痛い。

また私は、大切な人に、こんな顔をさせてしまっている。



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