涙空
「まあいいんじゃない?結構続いてるし、それもそれで意外だけどさ」
「…ポジティブに生きようと思います」
そこで、授業の開始を告げる鐘が鳴り響いた。
それに気付いた怜香が、私に手を振ってから離れて行った。
「……」
次、現国だっけ。
…わからなかったところはとりあえず、秀才な郁也に、後で聞いてみようと思う。
――――郁也を言葉で表すとしたら。…それは案外、『秀才』という言葉が合うかもしれない。
良い意味でも、悪い意味でも、
彼は『秀才』だ。