涙空
「だって佳奈、高校卒業したら短大か専門希望でしょ?」
「…まあ」
「佳奈の頭で先生とか爆笑ものなんだけど」
「言わなくていいよそんなこと!」
思わず声を荒げた。
自分の進路希望を笑われるって。
屈辱というか切ないというか、悲しいというか。
それでも気にすることなく怜香は続ける。
「まあ人の進路なんていろいろあるよね。そうだよね」
「すみませんね、私の希望職業がこんなので!」
「こんなの、なんて言ったら失礼でしょ。ていうか佳奈じゃ…ねえ。…なんて言うの?望み薄?」
「うわあ、すごい失礼」