涙空
願望なら掘り出せばいくらでも出て来る。
ちらり、視線を滑らせて怜香と郁也を一瞥する。
「郁也はないの?夢とかそういうの」
「別にない。…強いて言うなら地球撲滅グループ指揮官にでもなってみたいけど」
「無いよね。そんなグループ」
「じゃあそれを結成させたい」
「藤崎、進路希望にそんなこと書いたら呼びだし食らうわよ」
「書くわけないだろ」
「もう嫌だ。郁也がなんか怖い」
ごてん、次は机上に突っ伏した。
郁也は本当になにを考えてるのかがわからない。ていうか地球撲滅って。