涙空



願望なら掘り出せばいくらでも出て来る。

ちらり、視線を滑らせて怜香と郁也を一瞥する。




「郁也はないの?夢とかそういうの」

「別にない。…強いて言うなら地球撲滅グループ指揮官にでもなってみたいけど」

「無いよね。そんなグループ」

「じゃあそれを結成させたい」

「藤崎、進路希望にそんなこと書いたら呼びだし食らうわよ」

「書くわけないだろ」

「もう嫌だ。郁也がなんか怖い」




ごてん、次は机上に突っ伏した。

郁也は本当になにを考えてるのかがわからない。ていうか地球撲滅って。



< 40 / 418 >

この作品をシェア

pagetop