私を愛して




お見合い相手の家まできた。
そこは見覚えのある家で

確か三月の付き添いで和菓子をかいにきたんだ
正確にいえば俺は外で待っていたんだが…


親父がインターホーンを押すと待っていたかのようにドアがすっと開いた。


「いらっしゃいませー。お待ちしておりましたよ。」


そこには綺麗な女将さんが愛想のいい顔をして迎え入れてくれた。
その奥をみると目を見張る人が立っていた。




…紘ちゃんだった…


真紀と俺が恋い焦がれている人…



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