恋が生まれる瞬間
「あ、」

鳴瀬君がこっちに振り向いたので、目が合った。
そして、そのまま、無表情のまま目をそらした。




「……」



私達は、レース前の南ちゃんの邪魔をしないように、ちょっと離れた場所に座ることにした。





「今日も暑くなりそうだね」

「そだね」




午前中は、予選だからあちこちでスターターの音がする。

観客席からも声援が飛び交っている。
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