恋が生まれる瞬間
それでも、100mリレーの予選は順調に進み、私達の番が来た。



私は第2走者。

第1走者が順調にスタートする。




私は極度の緊張から、指示を飛ばす先生の声も、観客席からの応援の声すら聞こえなくなってしまった。








「り…りか!走れ!走れ!」

ハッと気付いた時は、第1走者の子がバトンを持った左手をこっちに向かって差し出している。





慌てて右手を出しながら走りだした-――

< 161 / 542 >

この作品をシェア

pagetop