恋が生まれる瞬間
まるで何かの呪文のように頭の中はそれしかなかった。




それから、走ることも、友達と話すこともまともにできず、夏は終わった。


部活を引退した後、自分から陸上部の仲間と距離を持った。

最初は声をかけてくれた仲間たちも、徐々に私の態度に、遠ざかって行った。







私は一人、私を誰も知らない場所へ行きたかった。
< 164 / 542 >

この作品をシェア

pagetop