恋が生まれる瞬間
「戸田、お前…弁当逆さまに落とすって…」と私のお弁当を拾い上げてくれる鳴瀬君がいた。



「あ、ありがとう」

「教室戻ろうと思ったらまた、ボーッと入口を塞いでたから入れなかった」


「あ、ごめん。」

「べつに、いいよ。はいコレ」



差し出されたお弁当を受け取ると、鳴瀬君はポンポンと私の頭を叩き「中身、無事だといいな」と言って教室へ入って行った。




鳴瀬君…





たぶん、お弁当グチャグチャだと思う…。
< 23 / 542 >

この作品をシェア

pagetop