恋が生まれる瞬間
「もう!何やってんの。遅い」

「ごめん、教室出ようと思ったら、麻生さんが来て」

「はっ?麻生さんって隣のクラスの?なんで?」

「図書委員一緒で、私、今日当番だったみたいで、麻生さん急用でできないって言いに来てくれたの」




真由ちゃんがポンポンと自分の隣のベンチを「座りな」と叩いている。





私はそこに座り、恐る恐るお弁当を開く。


――あっ、意外と無事かも。
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