恋が生まれる瞬間
「ごめん、ごめん」




そんな私に「頑張れよ」ってポンポンと肩を叩いて教室に入って行く富田君。


私は、初めてできた男友達の背中に「お互いね」と言葉に出さずに口だけで伝えた。




「さぁ、働こ!」

一言つぶやいて気合を入れた。





それから、背中に視線を感じて振り返ってみると





「……」


なぜか、怒っているように仏頂面の鳴瀬君と目が合った。
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