恋が生まれる瞬間
「………」



どうしよう、おじさんは去って行ったわけだから、私から向かいの席に移動した方がいいのかな?




「戸田、あのさ」

「は、はい!あ、やっぱり移った方がいいよね?」

「え?ああ、このままでいいよ?


それより俺さ、お前のコト中学校の時から知ってたんだ」


「えっ?はっ?」


突然話し始めた鳴瀬君の話しが全く分からなくって思わず隣の鳴瀬君の顔をジッと見てしまった。




「だから、中学校の競技会の時、お前スゲー楽しそうに走ってるの見て、ちょっとスランプだった俺には眩しかったんだよね」


「……」
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