恋が生まれる瞬間
「あのさ、戸田」

「は、はいい」

「ぷっ、返事早っ。それに『はいい』ってお前…」



何か浮かんだら話そうと口を準備していた私は、鳴瀬君から話しかけられた瞬間、驚くほどの速さで返事をしてしまった。




「あ…」

「まぁ、いいや。今日はお疲れさん。早く寝ないと背伸びないよ?」




「………」




ポンポンと頭に手を乗せて、「ホント小っちゃ」と笑う



――あ、その笑顔反則…





気がつけば、家の前まで着いてしまっていた。
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