恋が生まれる瞬間
あ、っと声をかけようと口を開いた瞬間家の中から「里香なのぉ?」とお母さんの声



「うん、ただいま」と家の中に声をかけて、振り返った時には、もう鳴瀬君の姿はなかった




「……もう少し一緒にいたかったな」




もう誰も居なくなった門の外に向かって呟いてから、家の中に入った。





「里香、こんな時間にどうやって帰って来たの?」



家に入るとお母さんが待っていて、小言を言い始めた



「あー、うん」

「あーうんじゃないでしょ?まったく―――」
< 385 / 542 >

この作品をシェア

pagetop