恋が生まれる瞬間
「もう風邪、大丈夫なの?」


私の隣まで来ると、「よいしょ」と自転車から降りて、並んで歩き始めた。





「う、うん。もう平気。メールありがとう」

「良かった!治ったんだね。みんな心配してたんだよ。なぜか富田も様子聞いてきたりしてさ」



「えっ?富田君も」



「そうそう、戸田なんで休んでんの?って南に聞いてきたんだよ。風邪だよって言ったらホッとしてたけど」


「そうなんだ…」





校門をくぐり、駐輪場による真由ちゃんの後をついて行くと、そこには南ちゃんがいた。

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