恋が生まれる瞬間
「あ…ごめん。あの…このままの自分じゃダメだと思って。鳴瀬君にちゃんと見てもらえる自分になろうって思って…

だから、私ちゃんと進路考えて、決まるまではそっちに集中しようと思うの」




息継ぎもせずに一気に話し切ったせいで、ゼイゼイ息が切れる。
空気が足りないみたいに少しクラクラもする。



そんな私の顔を3人がジッと見てる。



「そっか、里香が決めたんだったら、私は応援するよ」

「うん。私は、里香も杏子も大事な友達だよ」



「真由ちゃん…南ちゃん…ありがとう」


二人に分かってもらえたって思えただけで、緊張の糸がプッツリと切れた。
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