恋が生まれる瞬間
緊張しているせいなのか、一気に話したせいなのか、息が切れてきた。



フゥ―っと大きく息を吸い込む。




隣で歩く鳴瀬君は、ずーっと前を向いたまま。


あまりに無反応だから、もしかして不登校の話しで引いちゃったんじゃないかって、すごく不安になる。





しばらく黙っていると、そんな私の気持ちを察してか、鳴瀬君は「それで?」と先を促した。

その声がすごくやさしい声だったから、ちゃんと聞いてくれていることが分かって、すごく嬉しくなった。

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