恋が生まれる瞬間
「戸田、一緒に行けるといいな大学」

「……へっ?」



驚いて顔を上げると、そこにプッと吹きだす鳴瀬君の顔があって、自転車のハンドルを持った反対の手で、プニ―っと左頬を摘ままれた。




「ヒャー痛い」




突然のことに、全く頭が着いていかない私を余所に「お前ってホント…」と言って、ドンドン先を歩いて行ってしまった。





「っちょっと、鳴瀬君?」

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