恋が生まれる瞬間
「戸田って、さっきから呼ばれてる」



その子の指差す先にには――





「戸田さん!やっと意識が戻りましたか?」




仁王立ちで私の前に立っている先生だった…

教室のあちこちで、クスクスっと笑い声がする。




「まったく!あなた、今年は受験だという自覚があるんですか!そんなにボーッとしていたんじゃ、この先が――」





この人は、確か…副担任の…大橋先生だったっけ?
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