無理矢理☆キッス
次の日―――
俺は重い気分で学校に向かった。
「よぉ〜!今日の登校は石川と一緒じゃないのか〜い?」
そうやって声をかけてきたのは奏太だった。
「いつも一緒ってわけじゃないし!」
俺がそう答えると、奏太はなにか感づいたみたいだった。
「石川となんかあったのか?」
さすが……
俺の親友。
そういうところは鋭い。
「なにがあったんだよ?」
真剣な顔で訊いてくる奏太。
俺達は屋上に行き、全部話すことにした。
――――――……
「バカだなお前。」
全部話し終えたあと、奏太はそう言った。
そうだ。
俺はバカだよ。
「だから、前から女遊び止めろっていってたんじゃん」
そう言ってはーっとため息をつく奏太。
そうだった。
奏太は昔からずっと「女遊びなんて止めろ」って言ってくれていた。
俺はそのことばをずっと聞き流していた。
ちゃんと聞いていれば良かった。