無理矢理☆キッス
分かっていた。
分かっていたよ?
分かっていたけど
本当に無視されるときつい……
里美には話しかけることさえも出来なかった。
俺が少しでも近づくと、里美はさっと席を立ってどこかに行く。
完全に避けられている。
目も合わせようとしない。
チラッとも目が合わない。
「ごめん。今、好きなのは里美だけだよ。」
それさえも言えない。
俺は意気地なしだ……
そう言ったときの里美の反応が怖いんだ。
「私は嫌い」なんて言われるのが怖いんだ。
怖いんだ………
里美の笑顔をみるたび、胸が痛む。
前はあの笑顔、俺にも向けられていたのにな……って。
それも自分で壊したんだ。