花火が消えるまでに



「部長の浴衣姿みたいんですよ~!」
「俺、持ってないし」
「じゃ普段着でいいんで来てくださいよ~!」


私が佳菜子の元に戻る間も、部長は土井さんとずっと2人で話している

気になって仕方がなかった



「あ、望大丈夫~?」

佳菜子は少し酔いが冷めたのか、結構しっかりと話せていた

酔うととにかく豪快に笑ったり、時には大泣きしたり…とどうなるか全く予想がつかないので毎回飲みに行くのが大変なのである


「うん。大丈夫だよ!」
「ほんとに~?なんか暗いよ?」
「ほんとほんと!」


自分では抑えてるはずなのに…
やっぱり友達にはバレちゃうみたい


「ま、なんかあったなら相談してね!」
「はいはい!ほら、帰ろう?」



私は自分のと、ふらつく佳菜子の荷物を持って退出するみんなの後を追う


「はっくしゅんっ!」
「ちょ、望!私のカバンに向けてしないでよ!」
「ご、ごめん…」



鼻がむずっとして、くしゃみが出てしまった
外にいすぎたかな…
今日は帰ったらはやく寝よう…




「忘れ物するなよ」
「え?」



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