夏のオモイデ~打ち上げ花火~【短編】
「今日2人で来てたの?」
不意に涼は私に話しかける。
「う、ううん。部活の友達と」
「いいの?俺らと見てて…。」
じっと私の目を見る。
ドキドキしすぎて胸が苦しい。
「うん!!」
――涼と見たかったから
この言葉は飲み込んだ。
涼はそっか、って笑った。その笑顔を見れただけで、なぜか泣きそう。
幸せすぎて、涙が出てくる。ただ一緒にいられるだけで、私はこんなに幸せなの。