夏のオモイデ~打ち上げ花火~【短編】
…まだ…涼が…好き…。
スキ。すき。好き―――
心の奥に閉じこめていた気持ちが飛び出した。
裕太にはかなわない。
私、涼が好き。
涼に会いたいよ…。
彩花は裕太からの返信と私の顔を見て笑顔になった。
「一緒に涼のところ行こう?茜、やっと素直になれたね。私、茜が涼への想いを話してくれるの待ってたんだ。」
「彩花も…裕太みたいに気づいてたんだ。」
「当たり前だよ!だって親友だもん。」
裕太も彩花も…大好き。
泣きながら私は笑った。
「…私、涼に会いに行く。」