夢でいいから~25歳差の物語
\300のソフトクリームを買って食べながらなんとなく青い空を見上げた。


白いふわふわした雲がいくつか浮かんでいる。


「あ、あれソフトクリームみたい」


そう言って、近くにいた5歳くらいの男の子が雲を指さしているのは実に微笑ましい。


「そろそろ行きましょうか」


いつのまにかソフトクリームを食べ終わってニコニコ顔の先生が言った。


「そうですね」


歩いてバス停まで行き、途中で降りる。


そして地図をガン見しながら歩く。


「そんなことをしていたらぶつかりますよ」


苦笑している先生をよそに、私は地図に視線を集中させていた。


5分ほど歩いて目的地にたどり着いた。


「ここですね」


先生はそれを見上げた。


「ええ、ここです」


私達の目の前にそびえ立つのは、白く細長くなっている先に五角形の箱が乗ったような巨大なタワーだった。
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