夢でいいから~25歳差の物語
「…何を笑っているんです?」
「あ、いやいやいやいや」
まさか先生がストラップをケータイにつけてニコニコしていたのを想像していたなんて、絶対に言えない。
「それよりこれ、どうぞ」
先生が先ほどのストラップが入っている小さな紙袋をくれた。
「あっ、ありがとうございます」
まさか私にくれるなんて。
さっきは変な妄想してごめんなさい。
「そろそろ出ます?」
先生の問いに私はうなずいた。
「そうですね」
外に出るとやはり風がものすごい勢いで辺りを駆け抜けていた。
横殴りの風なので全身の力を抜いてぼんやり立っていたら、数メートルほど吹っ飛ばされそうだ。
なんて考えて右を見ると、先生はすでに駆け出していた。
「ちょっと待って下さいよー。美しい夜景を独り占めする気ですか」
そんなセリフを発しながら先生の後を追いかける。
「うわぁ」
「おお」
6年ぶりに見た夜景は、相変わらず言葉で言い尽くすことが出来ないほど美しかった。
夜の闇と街の灯りと漁り火の織りなすハーモニーとでも言うべきだろうか。
まるで真っ黒のじゅうたんの上に、キラキラのビーズをたくさんぶちまけたかのようだ。
地上の天の川と言ってもいいかもしれない。
「すごいですね」
「ええ」
私達は時間を忘れてそれに見入っていた。
「あ、いやいやいやいや」
まさか先生がストラップをケータイにつけてニコニコしていたのを想像していたなんて、絶対に言えない。
「それよりこれ、どうぞ」
先生が先ほどのストラップが入っている小さな紙袋をくれた。
「あっ、ありがとうございます」
まさか私にくれるなんて。
さっきは変な妄想してごめんなさい。
「そろそろ出ます?」
先生の問いに私はうなずいた。
「そうですね」
外に出るとやはり風がものすごい勢いで辺りを駆け抜けていた。
横殴りの風なので全身の力を抜いてぼんやり立っていたら、数メートルほど吹っ飛ばされそうだ。
なんて考えて右を見ると、先生はすでに駆け出していた。
「ちょっと待って下さいよー。美しい夜景を独り占めする気ですか」
そんなセリフを発しながら先生の後を追いかける。
「うわぁ」
「おお」
6年ぶりに見た夜景は、相変わらず言葉で言い尽くすことが出来ないほど美しかった。
夜の闇と街の灯りと漁り火の織りなすハーモニーとでも言うべきだろうか。
まるで真っ黒のじゅうたんの上に、キラキラのビーズをたくさんぶちまけたかのようだ。
地上の天の川と言ってもいいかもしれない。
「すごいですね」
「ええ」
私達は時間を忘れてそれに見入っていた。