夢でいいから~25歳差の物語
「なんです?」
何も知らない先生は無邪気な表情を返してくる。
「私っ…先生が」
その時だった。
♪ずっと忘れないよ~
着うたが聞こえてくる。
私のケータイがメールの到着を知らせていたのだ。
中身を見ると、どうでもいい内容のメルマガだった。
「流星さん、さっき…」
「いえ、気にしないで下さい」
先生の言葉を遮り私は顔をそむけた。
何をしているんだろう。
一番苦しいのは先生のはずなのに、私がわがままになるなんて。
自分本位もいいところだ。
「ならいいですけど。行きましょう」
先生に促されて私達は地図を片手に歩き始めた。
「わぁ、きれいですね」
先生がガラス製の透き通った箸置きを手に微笑む。
ここはガラス館。
店には様々なガラス製品が並んでいた。
箸置き、皿、花瓶、オブジェ…。
「先生の方がきれいですよ」
私は半分は本心、半分はからかい気味に言う。
「普通逆ですよね?」
疑問を投げかけるその顔は笑っていた。
「まぁ、いいじゃないですか。そう思うなら先生が言って下さいよ」
「嫌です。いい年齢(とし)した男が恥ずかしい」
そういえば以前、先生に似たようなことを言われたな。
確かそれは遊園地で花火を見た時だった。
「懐かしいな…」
「え?」
首をひねる先生をよそに、私は少しの間、あの時のことを思い出していた。
何も知らない先生は無邪気な表情を返してくる。
「私っ…先生が」
その時だった。
♪ずっと忘れないよ~
着うたが聞こえてくる。
私のケータイがメールの到着を知らせていたのだ。
中身を見ると、どうでもいい内容のメルマガだった。
「流星さん、さっき…」
「いえ、気にしないで下さい」
先生の言葉を遮り私は顔をそむけた。
何をしているんだろう。
一番苦しいのは先生のはずなのに、私がわがままになるなんて。
自分本位もいいところだ。
「ならいいですけど。行きましょう」
先生に促されて私達は地図を片手に歩き始めた。
「わぁ、きれいですね」
先生がガラス製の透き通った箸置きを手に微笑む。
ここはガラス館。
店には様々なガラス製品が並んでいた。
箸置き、皿、花瓶、オブジェ…。
「先生の方がきれいですよ」
私は半分は本心、半分はからかい気味に言う。
「普通逆ですよね?」
疑問を投げかけるその顔は笑っていた。
「まぁ、いいじゃないですか。そう思うなら先生が言って下さいよ」
「嫌です。いい年齢(とし)した男が恥ずかしい」
そういえば以前、先生に似たようなことを言われたな。
確かそれは遊園地で花火を見た時だった。
「懐かしいな…」
「え?」
首をひねる先生をよそに、私は少しの間、あの時のことを思い出していた。