夢でいいから~25歳差の物語
「それにしても医師の考えはすごいですね。まさかあんな考えを持っていらっしゃったなんて」
医師が病室からいなくなってしばらくした後、私は半ば興奮して言った。
「そうですね。それにしても、気分があんなに下がってしまった自分にびっくりです。しかも「犯人と戦って死にます」だなんて。俺はまだ死にたくありません」
「仕方ありませんよ。おそらく犯人は、先生の心の弱い部分につけこんだんじゃないかと」
そんな私の言葉には直接答えず、先生は私を見つめながら言う。
「強さは「誰かを守りたい」と思う優しさから始まる…か。それでは、「守りたいものがあるから死にたくない」と思うのは強いと言えるんでしょうか」
少し返答に困ったが、私は笑顔でこう返す。
「わかりません。だけど、「誰かを守りたい」という気持ちがあるのは感情を持つ動物、人間ならではの素晴らしさですよね」
「流星さん…」
先生は嬉しそうに微笑む。
やっぱり綺麗な顔。
ヤバい、ちょっとドキッとしちゃった。
こんな時で不謹慎かもだけど只今のドキドキ指数50。
「流星さん、いつか結婚式を挙げた教会に連れていってくれませんか?」
「教会に?」
よく分からなくて首をひねる。
「はい。こんなこと言うのは恥ずかしいんですけど、流星さんとの思い出をたどりたいんです」
「!」
たちまち顔が熱を帯びるのが自分でもわかった。
只今のドキドキ指数128。
「やだ、先生ったらそんなこと言わないで下さいよ、恥ずかしい」
「えー?恥ずかしいのはこっちですよ」
そんな話でその日は終わっていった。
こんな穏やかな時間がずっと続けば良かったのに…。
医師が病室からいなくなってしばらくした後、私は半ば興奮して言った。
「そうですね。それにしても、気分があんなに下がってしまった自分にびっくりです。しかも「犯人と戦って死にます」だなんて。俺はまだ死にたくありません」
「仕方ありませんよ。おそらく犯人は、先生の心の弱い部分につけこんだんじゃないかと」
そんな私の言葉には直接答えず、先生は私を見つめながら言う。
「強さは「誰かを守りたい」と思う優しさから始まる…か。それでは、「守りたいものがあるから死にたくない」と思うのは強いと言えるんでしょうか」
少し返答に困ったが、私は笑顔でこう返す。
「わかりません。だけど、「誰かを守りたい」という気持ちがあるのは感情を持つ動物、人間ならではの素晴らしさですよね」
「流星さん…」
先生は嬉しそうに微笑む。
やっぱり綺麗な顔。
ヤバい、ちょっとドキッとしちゃった。
こんな時で不謹慎かもだけど只今のドキドキ指数50。
「流星さん、いつか結婚式を挙げた教会に連れていってくれませんか?」
「教会に?」
よく分からなくて首をひねる。
「はい。こんなこと言うのは恥ずかしいんですけど、流星さんとの思い出をたどりたいんです」
「!」
たちまち顔が熱を帯びるのが自分でもわかった。
只今のドキドキ指数128。
「やだ、先生ったらそんなこと言わないで下さいよ、恥ずかしい」
「えー?恥ずかしいのはこっちですよ」
そんな話でその日は終わっていった。
こんな穏やかな時間がずっと続けば良かったのに…。