夢でいいから~25歳差の物語
「では、乾杯」
「乾杯」
久々に2人そろって家に帰った私達は、退院祝いとクリスマスイブの祝いを兼ねて夕食を終えた後、ケーキとシャンパンを味わった。
部屋には白ぶどうの甘い香りが漂い、シャンパンの泡が弾けるたびに気持ちも弾む。
さらに目の前にはいつぶりだろうか、上に乗った苺がかわいらしい演出をしているショートケーキ。
とはいえ、1人当たり6分の1のサイズだが。
え?
「ほう、さてはバラ売りのケーキを買ってきたな」だって?
ご明察。
私の家では、昔からホールケーキというものとは無縁だったんだもの。
って、言い訳か。
いや、言い訳にもなってなかったりして。
まぁ、いっか。
っていうかどうでもいいね。
さて、ケーキを食べる先生の幸せそうな顔ときたら。
まるで女の子だ。
「先生、ケーキ好きなんですか?」
「ええ、まぁ」
そう言って笑い、恥じらう姿が愛おしい。
そんな優しい時間が破壊されたのは、それから数分後だった。
カタン。
外で何やら音がした。
「何だろう」
気になった私は食事を中断して外に出てみる。
「こ、これは…!」
2ヶ月半前の出来事がフラッシュバックする。
目の前に置かれていたのは、いつか見たあのオルゴールだった。
「乾杯」
久々に2人そろって家に帰った私達は、退院祝いとクリスマスイブの祝いを兼ねて夕食を終えた後、ケーキとシャンパンを味わった。
部屋には白ぶどうの甘い香りが漂い、シャンパンの泡が弾けるたびに気持ちも弾む。
さらに目の前にはいつぶりだろうか、上に乗った苺がかわいらしい演出をしているショートケーキ。
とはいえ、1人当たり6分の1のサイズだが。
え?
「ほう、さてはバラ売りのケーキを買ってきたな」だって?
ご明察。
私の家では、昔からホールケーキというものとは無縁だったんだもの。
って、言い訳か。
いや、言い訳にもなってなかったりして。
まぁ、いっか。
っていうかどうでもいいね。
さて、ケーキを食べる先生の幸せそうな顔ときたら。
まるで女の子だ。
「先生、ケーキ好きなんですか?」
「ええ、まぁ」
そう言って笑い、恥じらう姿が愛おしい。
そんな優しい時間が破壊されたのは、それから数分後だった。
カタン。
外で何やら音がした。
「何だろう」
気になった私は食事を中断して外に出てみる。
「こ、これは…!」
2ヶ月半前の出来事がフラッシュバックする。
目の前に置かれていたのは、いつか見たあのオルゴールだった。