夢でいいから~25歳差の物語
沈黙の後、私はおそるおそる振り向く。
そこには銃を落としてその場にしゃがんでいた美綺さんがいた。
じゃあ、今の銃声は?
「銃は一般人が持つ物ではありませんよ。源氏美綺さん」
聞き覚えのある声が響く。
コツコツとハイヒールの音がしてその人が姿を現した。
「や、安井!?」
「三七子ちゃん!」
そう、そこには銃を片手に持った三七子ちゃんがいたのだ。
そうだ、彼女は警察の人間なんだっけ。
ずっと会っていなかったので、高校生の時から警察が夢だったというのを忘れていた。
「お久しぶりね、流星ちゃん。そして先生も」
突然の登場に驚く私達にクールな笑みを振りまき、そして美綺さんの方を見る三七子ちゃん。
「あなたを銃刀法違反及び殺人未遂の容疑で逮捕します」
美綺さんの顔色に変化はない。
むしろ穏やかな表情にさえ見えた。
「やはり浅はかでしたね。復讐なんてことを企てたのは」
その次の瞬間だった。
彼女の口の端から何かが落ち、白いブラウスに点をつくった。
あれはどう考えても…血だ。
「美綺さん!」
この時まで私はすっかり彼女が病弱ということを忘れていた。
「ふふ…あたしがバカなことをしたから罰が当たったんですね。本当は無理をするなとお医者さんにも言われていたんです。でもいいんです。あたしは復讐だけのためにここまで生きてきました。だから悔いはありません…」
そう言って彼女は力尽きたようにその場に倒れてしまった。
「源氏!」
「美綺さぁん!!」
先生と私の悲壮な叫びが夜更けの街に響いたような気がした。
そこには銃を落としてその場にしゃがんでいた美綺さんがいた。
じゃあ、今の銃声は?
「銃は一般人が持つ物ではありませんよ。源氏美綺さん」
聞き覚えのある声が響く。
コツコツとハイヒールの音がしてその人が姿を現した。
「や、安井!?」
「三七子ちゃん!」
そう、そこには銃を片手に持った三七子ちゃんがいたのだ。
そうだ、彼女は警察の人間なんだっけ。
ずっと会っていなかったので、高校生の時から警察が夢だったというのを忘れていた。
「お久しぶりね、流星ちゃん。そして先生も」
突然の登場に驚く私達にクールな笑みを振りまき、そして美綺さんの方を見る三七子ちゃん。
「あなたを銃刀法違反及び殺人未遂の容疑で逮捕します」
美綺さんの顔色に変化はない。
むしろ穏やかな表情にさえ見えた。
「やはり浅はかでしたね。復讐なんてことを企てたのは」
その次の瞬間だった。
彼女の口の端から何かが落ち、白いブラウスに点をつくった。
あれはどう考えても…血だ。
「美綺さん!」
この時まで私はすっかり彼女が病弱ということを忘れていた。
「ふふ…あたしがバカなことをしたから罰が当たったんですね。本当は無理をするなとお医者さんにも言われていたんです。でもいいんです。あたしは復讐だけのためにここまで生きてきました。だから悔いはありません…」
そう言って彼女は力尽きたようにその場に倒れてしまった。
「源氏!」
「美綺さぁん!!」
先生と私の悲壮な叫びが夜更けの街に響いたような気がした。